汗まみれ‘04

小越勇輝さんにたどり着いたオタクのブログ

徳一さん

何かといえば、「芋たこなんきん」でのリーダーの役名である。主人公のお父さん役だ。決して芋の役ではない。
写真だけ見ると、山口くんじゃないけど「う〜〜〜ん…昭和に溶け込みすぎじゃないかコレは…」としか思えなかった。味がありすぎる。少なくともアイドルじゃない。
しかし、番組宣伝(深夜に時々10分くらいやってます)を見て考えが180度変わった。
仕事を愛し、子供を愛し、妻を愛し、家族を愛している、笑顔がとても優しいおとうちゃんだった。リーダーには見えなかった。リーダーの外見をした花岡徳一さんだ。なんとなく見ると動きや体型がリーダーだし、家族団欒の時にひとりだけ肌が茶色いのもリーダーそのものだったんだよ。当たり前だけど。ビジュアル面だけとっても、半年前のリーダーは茶髪を肩甲骨まで伸ばし、頭を振り乱しギターをかき鳴らしていたのだが…刈り上げ短髪の七三分け(もちろん黒)だもんな。
このお父さんは、昭和の戦前時代の父親像とはかなりかけ離れている(リーダーの理想の父親像だそうだ)。とにかく子煩悩で、優しい。「芋・たこ・なんきん」が大好物(by町子)の女みたいなやつ(by常太郎)という言葉どおり、セリフまわしなどに茂子が脳裏にかすめることもあるが、それは仕方ないか。茂子見てNHKのPだったかな?がリーダーにこの役を打診してきたのだから。これから放映されるシーンで、徳一さんの男っぷりが堪能できるかと思われる(父・常太郎との確執など)。
娘・町子とのシーンも好きなのだが、一番好きなのは和代と一緒にいるシーンだ。回想編では、結婚して10年以上経つのに今でもラブラブなのがよく分かる。「芋たこ」ガイドブックの和代の紹介欄に記述されている「夫に愛され、守られ」ている雰囲気が伝わってくる。
見合い写真を撮っている叔母を見てキレイ、キレイ、と興奮する2人の娘に「おおきなったら見合い写真撮ったるからな、2人ともべっぴんさんになるやろなぁ」というようなセリフがあった。その父親としての(もちろん町子たちにとっても)ささやかな幸せは叶わぬ夢になることを知っていると、私はこのドラマをどうやったら楽しく見ることができるのだろう?と思う。特に、徳一さんに限っては人生の結末に救いようがないだけに。愛娘・町子が夢を叶えたことが徳一さんにとっての最大の幸福、と思えばいいのだろうけど。